Antique Grottaglie Pot
- Size
- φ9 × W11.5 × H15 cm
- Country
- Italy
- Origin
- Grottaglie, Puglia
- Estimated age
- 1800年代後期 ~ 1900年代初頭
- No.
- AN-8089
DETAILS
19世紀末から20世紀前半頃にかけて、プーリア州グロッターリエ周辺で用いられていた保存容器。
グロッターリエの陶器文化において robba bianca と呼ばれる系譜に連なる、白から象牙色の錫釉をまとった日用の器です。
野菜のオイル漬けや酢漬け、魚の塩蔵など、日々の食材を保存するために使われていたものと考えられます。
グロッターリエを中心としたプーリアの古い民陶には、このように装飾をほとんど持たない器も多く見られます。
その分、焼成の過程で生まれた歪みや斑、釉の濃淡が、そのまま器の表情となっています。
白といっても均一な白ではなく、乳白色、象牙色、そして土の色がわずかに混じり合ったような、柔らかな釉調。
かつてグロッターリエ周辺で採られていた陶土は、大きな器を成形するのに適した粘りを持つ一方で、細かな不純物も含んでいました。
その土の粗さや焼成の揺らぎが、釉の斑や微かな歪みとなって表れ、整いすぎない、民陶らしい佇まいにつながっています。
花器やカトラリー立てとして、あるいはそのまま棚に置くだけでも、南イタリアの日用陶らしい、質朴で温かな存在感を見せてくれます。
robba bianca(ロッバ・ビアンカ)
「ロッバ・ビアンカ(robba bianca)」とは、イタリア語で「白いもの」を意味する呼称であり、南イタリア・プーリア州、とりわけグロッターリエの陶芸史において、16世紀後半以降の技術的成熟と生活文化の洗練を象徴する重要なカテゴリーです。
その基盤にあるのは、酸化スズを加えた不透明な白釉(白錫釉)を施し、素焼きと本焼きの二度焼成によって完成させる、いわゆるマヨリカ技法に連なる製作体系です。ただし、絵付け装飾を主とする華やかなマヨリカとは異なり、ロッバ・ビアンカは装飾性を抑え、器そのもののかたちと白の質感に価値を見出した、地方的かつ実用的な展開として位置づけられます。
この様式の美は、プーリアの大地が育んだ力強い赤土(terra rossa)と、それを包み込む柔らかな白釉との対比にあります。釉層の奥にわずかに感じ取られる土の温もり、あるいは長年の使用によって縁や高台から覗く赤褐色の胎土は、均質さとは異なる、この土地ならではの白の表情を静かに物語っています。
LOCATION
Grottaglie, Puglia / ItalyGrottaglie, Puglia
Origin
- Size
- φ9 × W11.5 × H15 cm
- Country
- Italy
- Origin
- Grottaglie, Puglia
- Estimated age
- 1800年代後期 ~ 1900年代初頭
- No.
- AN-8089

































